健康情報棚プロジェクトとは

「知りたい」にそっと寄り添う。 健康情報棚プロジェクトとは?

健康情報棚プロジェクトは、2004年に東京で発足した市民研究グループです。
全国の公共施設や病院などに、健康や病気に関するわかりやすい本・資料を集めた専用の本棚(書架)の設置を提唱する活動を行っています。私たちはこれまで、専門的・客観的な医学情報と、生活の中で感じる不安や迷いの間にある「隙間の情報」を整備することで、患者主体の医療を支える情報環境づくりを続けてきました。

答えを急がなくていい。
今すぐでなくても、1年後、2年後にふと手に取り、「そういうことだったのか」と気づく。
一人ひとりの「知りたい」にそっと寄り添う。そんな距離感を大切にした情報提供を行っています。

専門情報と日常をつなぐ「架け橋」に。

医学書に書かれた正確なデータは、もちろん大切です。
しかし、それを日々の生活や自分の心に活かすためには、自分ごとと捉える情報、共感できる情報も必要です。健康情報棚プロジェクトは、専門情報と一般的な情報の間に立ち、両者をつなぐ「架け橋」となることを目指しています。

病名で整理された闘病記文庫、立場や形式の異なる資料を「串刺し」にした本棚。
医療従事者、患者本人、家族、市民――
それぞれの視点があることを前提に、価値観と医療をすり合わせるための選択肢を提示します。

正解を押しつけない。
迷い、悩み、医療情報と生活情報を行きつ戻りつし、急がせず、考えるための材料を、静かに目の前に提示する。
それが、このプロジェクトの立ち位置です。

健康情報棚の位置づけ

ライフマップの過程を経た健康情報棚

写真に並ぶのは、医学書やガイドライン、闘病記、患者会資料など多様な資料の数々。病名を軸に「串刺し」に構成し、人生の過程で「いつ、どんな情報が必要になるか」を可視化したライフマップをもとに、立場や形式を越えて手に取れるようにしています。

医学的根拠(EBM)と患者の語り(NBM)を並置することで、情報の偏りを抑え、データと経験の両面から理解を深める棚を目指しています。

健康情報棚に並ぶ資料

プロジェクトが大切にしていること

誰もが必要な時、必要な情報にたどり着けるように。私たちが大切にしている6つのポイントです。

01

中立性と選定基準の徹底

特定の立場に偏らず、明確な基準をもとに情報を選定。医学的な視点に加え、患者や家族の声も含め、選択肢を提示します。

02

匿名性・秘密保持性への配慮

誰がどの情報を手に取ったかは問われません。無料・匿名で利用できる公的な場で、安心して情報に触れられます。

03

「隙間の情報」を可視化

医学専門書と家庭医学書の間にある、中間的な情報を、患者や家族が理解しやすい形で一つの棚にまとめています。

04

病名・悩みから
たどり着ける棚づくり

特定の立場に偏らず、明確な基準をもとに情報を選定。医学的な視点に加え、患者や家族の声も含め、選択肢を提示します。

05

現物の棚が生む気づき

実際に手に触れることで、ふとしたときに直感的に気づきが生まれる「物理的な本棚」にこだわります。

06

公的機関による永続的な情報環境

一時的な情報提供ではなく、現在の患者・患者家族、将来の患者・患者家族への情報アクセスを見据えた「情報救急箱」構築を目指します。